九月の恋と出会うまで 映画感想

そろそろ公開も終わり掛けですが何とか滑り込んで来ました。

映画「九月の恋と出会うまで」 OFFICIAL PHOTO BOOK



監督:山本透
原作:松尾由美
主演:高橋一生、川口春奈


芸術家肌の人間が集まるマンションに越してきた北村志織は、ある日自室で不思議な声を聞く。1年後の未来から話しかけているという声の主は自分が隣人の平野進であると明かして過去の自分の尾行をするよう志織に頼むが…というお話。

甘く切なく、そしてどこか幸せな気持ちになれる大人向けのラブ・ファンタジー。
とにかく全体通して映像美術がとても美しい。可愛らしいマンションの外観、花が咲き誇る庭園、写真フレームがセンス良く並べられた志織の部屋、本が所狭しと並ぶ平野の部屋…1つ1つの場面の風景、小物がオシャレで目が離せませんでした。最後のエンドロールまでセンスに溢れている
そして高橋一生のスタイルの良さと、川口春奈の人懐っこい笑顔。これがまた絵になる2人で…
徐々に惹かれ合っていく2人が次第に距離を縮めていく様子も、歳の差を感じさせないぐらい自然で可愛らしい。とても美しい大人の純愛を見せてもらいました。

そして何といっても高橋一生の演技がまた素晴らしい。
持ち前の、表情の変化で魅せる演技で志織だけでなく観客女性のハートも鷲掴み。
分かりやすく志織に惹かれている時の恋する瞳、そしてある決断をした時の切ない表情。正に目が口ほどに物を言う演技。
この平野さん、一見無愛想だけどどこまでも誠実で優しくて不器用な男性でとても愛おしい。こんなの、惚れない訳がない。高橋一生ファンは必見ですよ

未来の人間と繋がるタイム・リープ物という少し不思議な設定だけに、ハラハラドキドキさせるような場面もあり。前半はちょっとホラーっぽい演出もあってビクッとしてしまいましたよw
そんな不思議現象の舞台である一風変わったマンションのオーナーを演じる、ミッキー・カーチスの存在感もハマっていました。時の流れをゆっくり見守っているような、優しげな佇まいが素敵
せっかく「芸術家が集まるマンション」という設定があるのに、他の隣人にあまりスポットが当たらなかったのがちょっと惜しかったかな。。女優の祖父江さんはともかく、音楽家の倉さんなんて最初の自己紹介と送別会の演奏シーンしか出番がなかったような

しかしその分、志織と平野のシーンには力が入っていて、2人の気持ちの変化がとても分かりやすく丁寧に描かれていました。
どこまでも純粋で美しい、2人の選んだ道の行く末は必見。
ひたすら美しく、幸せを感じられる素敵な映画でした。


以下、ネタバレあり感想です。観てない方は注意

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超高速!参勤交代 映画感想

何気に今まで観たことがなかったので配信サイトで視聴。

超高速! 参勤交代 [DVD]



監督:本木克英
主演:佐々木蔵之介


時は江戸時代。弱小藩である湯長谷藩の藩主・内藤政醇は、参勤交代から帰還したところを金山の財産を秘匿した嫌疑により再び参勤するようにと沙汰を受ける。
金山の発掘は不発に終わり、財政難にあえぐ湯長谷藩では度重なる参勤交代は大きな負担。さらにたった5日で参勤せよという無理難題に頭を悩ませる政醇は家臣たちと知恵を絞って何とか参勤交代を成し遂げようとするが…というお話。


タイトルや番宣の雰囲気から、ギャグ成分多めの作品なのかと思っていましたがなかなかどうして真面目な時代劇でした。家臣たちと敵の隠密との殺陣シーンは気合が入っていてカッコよかったです。
弱小藩が知恵を絞って、質素倹約に勤めながら無茶ぶり参勤交代を成功させようという頭脳戦というところでしょうか。
プランを練るも様々な予期せぬ事態に襲われ、その度に知恵を絞って乗り切っていく様が面白くて痛快でした

様々な奇想天外なアイデアを思いついてピンチを切り抜ける頭脳派家老・相馬の功績がとにかく大きい。この人なくして超高速・参勤交代は為しえなかったでしょう。
また、何といっても佐々木蔵之介演じる殿様がとにかくカッコいい!お人好しで藩の民のことを思って自ら節約生活に勤しむというだけでも好感度が高いのに、居合の達人で剣の腕はめっぽう強い。おまけに世話になった遊女を助けるために自分の危機を厭わず助けに戻る。誰もがついて行きたくなる理想のトップで、これは女も部下も惚れてまうやろ~

また、伏線や登場人物の描写も丁寧に描かれていて、ご都合主義の中にも説得力が感じられて「なるほど」と頷ける展開の数々。
シリアスとギャグのバランスも良く、重すぎず軽すぎずという絶妙な塩梅で観終わった後の後味もいい。
地道に、清く正しく生きていればお天道様が見ていてくれる。そんなことを教えられているようで元気になれる。
こんな良作、どうしてもっと早く見なかったのかとちょっと後悔。続編も早めに見たいと思います。


以下、ネタバレあり感想です。

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フォルトゥナの瞳 映画感想

予告編を観て気になっていた映画を観て来ました。

映画チラシ フォルトゥナの瞳 神木隆之介


監督:三木孝浩
原作:百田尚樹
出演:神木隆之介、有村架純、他


死期の迫った人が透けて見えるという特殊な力・「フォルトゥナの瞳」。
航空事故で1人生き残った過去を持つ青年・木山は親代わりの遠藤夫妻が経営を務める自動車整備会社で真面目に働いていた。
ある日を境に、木山は一部の人間だけが透けて見えるようになってしまい…というお話。


神木隆之介と有村架純という、透明感あふれる2人の切なくも美しいラブ・ストーリー。
死を目前にした人が分かってしまうという特殊な設定のため、ハラハラするようなファンタジー・サスペンス要素もあり。
予告を見て、これは絶対に泣けるやつ…と思っていたけど、案の定泣かされました…

「フォルトゥナの瞳」の力を持つ条件は、恐らくかつて死の淵を彷徨ったことがある・または人がたくさん死ぬ瞬間に居合わせたことのある人間だと思われます。
幼い頃に飛行機墜落事故で奇跡的に生存した木山はある日突然力に目覚め、また木山の前に現れた同じ力を持つ人物もまた足を引きずっていることから恐らく過酷な体験をしたことがあるのでしょう。
しかし彼らに分かるのは「透けて見えた人間に死が迫っている」ということだけ。その人がいつどうやって死ぬのかは一切分からない。

まるで死神のような力に思い悩む木山に、親代わりの遠藤夫人が言った言葉が印象的でした。
「人の運命って決まっていると思いますか?」という木山の問いに、「人間って1日の間にもの凄い量の選択をしているんだって」と答え、その選択すら運命に決められたものだとは思いたくないと言う夫人。
この言葉にはとても説得力があり、人はその時その時の選択によって自ら運命を変えているのではないかという気持ちになりました。
木山もまた、死ぬ運命にある人の未来を変えようと行動を起こすようになる。
だが、人の運命に干渉した代償は大きく、誰かの命を救うたびに木山は自身の命を蝕まれていく。。

葛藤に揺れ動きながらも、死ぬ人を助けられないことに罪悪感を持ち苦しむ心優しい木山を神木くんが好演していて、正にハマり役だったと思います。繊細で善良な役柄は透明感のある彼にピッタリ。
そしてそんな木山の日常に変化を与える女性・葵を演じる有村架純もとても可愛らしくて良かったです。
どこか孤独を抱えて茫漠と生きる木山に生きること・愛することの喜びを教えてくれた葵。彼女を守ると誓った木山が選んだ選択は、涙なしには見られません



以下、ネタバレあり感想です。観ていない方はご注意を。

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十二人の死にたい子どもたち 映画感想

前から気になっていた話題作を観て来ました。

十二人の死にたい子どもたち 無料試し読み版 キャストインタビュー付【文春e-Books】



監督:堤幸彦
原作:冲方丁
出演:杉崎花、新田真剣佑、他

集団安楽死をするため、廃病院に集まった十二人の少年少女たち。
彼らはそこにいるはずのない13人目の遺体を発見し、彼が殺されたのではないかと疑心暗鬼に陥る。
自らの目的を果たすため、問題を解決しようと十二人は話し合いを始めるが――というお話。


原作も以前から気になってはいたのですが、まだ読めていません。
先に映画を観てしまいましたが、ハッキリ言って予告詐欺の激しい作品でした。
悪い意味でなく、私としては充分に感じるものが多くとても意義のある映画だったと思います。
ただ、予告で強調されていたような「密室脱出ゲーム」のような猟奇的な内容を期待して観ると、肩すかしでガッカリしてしまう人もいるかもしれません。
序盤こそ「廃病院」という舞台故に独特の不気味な雰囲気が漂っているものの、全体を通して見ると脱出ゲームというよりは推理要素が強く、また、例えるなら「キサラギ」のような密室会話劇という感じ。
廃病院という閉ざされた空間で、少年少女が情報を集めて議論をかわしていく中で、それぞれの胸に秘めた思いや自殺を選んだ理由、そして真実や心の変化があぶり出されていく。
それを客観的に見守る映画だと言った方が正しいかもしれません。

集まった十二人の中には「なぜこの子が?」と首を傾げたくなるような人もいる。
しかし、複雑な家庭事情に悩む者、病気や事故の後遺症に苦しみ続けて楽になりたいと願う者、いじめを受けたり利用されて来た人生に嫌気がさした者など「死にたい」と願う理由は人それぞれ。
ただ1つ言えることは自殺の理由に大きいも小さいもない。他人から見れば「どうしてそんなことで?」と言ってしまえるような理由かもしれなくても、当人にとって「死にたい」と思い詰める程の苦しみであるならばそれはその人にとって重大な問題に他ならない。それが全て。

「命の選択」という重いテーマから目を逸らさず、正面から彼らの心の叫びを描いたこの作品は非常に挑戦的な作品だと思います。
それを見事に演じ切った若手俳優陣のみずみずしい演技もお見事。
杉崎花、新田真剣佑、北村匠海、橋本環奈、高杉真宙、黒島結菜といった旬の若手俳優に加え、吉川愛、萩原利久、渕野右登、坂東龍汰、古川琴音、竹内愛紗といったオーディションを勝ち抜いたであろう売出し中の若手も、全員デリケートかつ個性の強い役柄を見事に演じていて引き込まれました。
マイ役の吉川愛は現在放送中の「初めて恋をした日に読む話」で演じているエトミカと似た雰囲気を持つ役柄。タカヒロ役の萩原利久は同じく現在放送中の「3年A組―」で注目度の高い生徒を演じていますね。他のメンバーも、今後の活躍が楽しみになります
腕組みをしながら椅子にふんぞり返る杉崎花の役柄は、これまた放送中の「ハケン占い師アタル」を彷彿とさせられてタイムリーでした。

話し合いに話し合いを重ねた彼らが、どんな結論を下すのか。
彼らの思いに寄り添いながら見届けるつもりで鑑賞するのが本来あるべき姿勢なのだろうと思います。

いやぁホント、予告でちょっと損してる部分があると思いますよ。。



以下、ネタバレあり感想です。観ていない方はご注意ください。



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ONE PIECE  91巻感想

またもやすっかり遅くなってしまいましたが、新刊を読みました。
物語はワノ国編に突入!今までとは一味違った和風テイストの冒険譚にワクワクします。

ONE PIECE 91 (ジャンプコミックス)





以下、感想です。ネタバレ注意

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