パンク侍、斬られて候 映画感想

気になっていたので観て来ました(^_^)

【チラシ付き、映画パンフレット】パンク侍、斬られて候 石井岳龍 監督 綾野剛, 北川景子, 東出昌大, 染谷将太, 浅野忠信, 永瀬正敏, 村上淳, 若葉竜也,



監督:石井岳龍
原作:町田康
主演:綾野剛


凄腕の浪人・掛十之進は仕官先を探す道中、街道で物乞いをしていた老人を斬り捨てる。
老人が腹振り党という新興宗教の者だと断言した十之進はその脅威を打ち払うべく自分を取り立てるよう黒和藩に持ちかけるが…というお話。


完全に綾野剛の侍姿を目当てに観に行きました。
予告を見ても内容がよく分からずどんな話かイマイチ想像できてなかったのですが、見てもよく分からなかった
こんなに訳の分からない映画は初めて見たかもしれません。

序盤でいきなり主人公が「win-winの関係にござる」とか現代語まじりの侍言葉を喋り始めた時点ではまだ「ああ、そういう話なのね」と思っていました。
中盤までは一応ストーリー性もあり、クドカン節が至る所に散りばめられていてクスッと笑えるという意味では現代的な要素を取り入れたコメディ時代劇という印象。
近年観た映画では、「真田十勇士」や少し系統は違うけど「銀魂」などに近い感じ。
しかし「真田十勇士」や「銀魂」はハチャメチャながらもストーリー性があり、ギャグも観客側が言葉の意味などを理解することを想定して作られているのに対し、この映画は中盤以降とんでもないカオス状態に陥る。登場人物たちからして訳が分からず混乱しているのだから、観客がそれを理解することなど不可能。
それでいて「奴らは正しいものを信じるんじゃなくて自分に都合のいいものを信じるんだ」など、グサッと刺さる風刺を繰り出してくるのだからたちが悪い。

まず主人公の掛十之進の登場シーンは最高にカッコよく「涼しげに立ち去ろうとする」凄腕の剣客という印象でしたが、ナレーションでいきなり「悪人である」と明かされる。
その説明の通り、腹振り党の残党だと思って斬り捨てたのが実は勘違いであり、そのハッタリを正当化するために大見栄を切った結果、逆に家老に利用されることになるというどうしようもない男で「えぇ…」と困惑。
ハッタリがハッタリを呼び、嘘を誠にするためにでっち上げた騒動がどんどん大きくなり混沌に混沌を重ねて収集のつかない事態に陥る。
観終わった後に残るのは「これがパンクか…!」という分かったようで何も分かっていない陳腐な感想のみ。

しかし綾野剛の侍姿は色気たっぷりでカッコ良かったのでそこを堪能したと言っても過言ではありません。
生足に生尻まで披露し、キレのあるアクションも見ることができるので綾野ファンで何が起こっても大丈夫な心構えが出来ている人にはお勧め
また北川景子も美しいのでファンの方で(以下略)…にはお勧めです。
東出昌大の適材適所っぷりも素晴らしい。正論しか言わない堅物で融通の利かない殿様役が見事にハマっていました。
どの登場人物も濃いキャラ揃いなのですが、もっとも印象に残ったのが染谷将太演じる幕暮孫兵衛。ストレスに弱く空気を読めないゆとりっぷりが面白くもありイラッとすることもあるのに、若者らしい葛藤も見せるという1番人間味のあるキャラクターだったように思います。

こんな訳のわからない映画をこれほど豪華な役者陣でやっていること自体が狂気の沙汰なのかもしれません。。
浅野忠信なんて宴会芸みたいなメイクを施し終始何言ってるかよく分からないアホみたいな役で、よくこんなの引き受けたなと感心してしまいます。
また最初から最後までナレーターの永瀬正敏が状況から登場人物の心情まで懇切丁寧に説明してくれるのですが、役者はそのナレーションにピタリと添うように表情や仕草のみで表現していかなければならないのである意味大変そうだなと思いました。

予告の通り、たくさんの猿が登場しますが「あら可愛い」なんて微笑ましく見ていると色んな意味で痛い目に遭うことになりますのでご注意を…。私がそうでした、ええ。。(遠い目)

全体的に後味は良くないですが、混乱の方が勝っていて観終わった後はポカーンとすること請け合いです。
脳内をグチャグチャにかき乱されてそのまま放置された感じ。


以下、ネタバレ有の感想です。観てない方はご注意を









藩に取り立てられるために掛が嘘をつき、ライバルを蹴落とすために家老の内藤がその嘘を利用する。
誠になるはずだった嘘が成らないと分かったら、その帳尻を合わせるために更なる嘘で狂言を企てる。
そんな風に嘘に嘘を重ねた結果、歯止めの効かない事態に発展してしまう。群衆の力は恐ろしい…

腹振り党VS藩の軍勢の合戦が始まってからはよく分からないままに人がバンバン死んでいく。
大して悪いことをしていない人からあっさり死んでいくのにはちょっとビックリ。掛を利用しながら保身に走ろうとする腹黒い内藤は分かるけど、片田舎で猿回しに生き甲斐を見出していた大浦や永岡がサクッと殺されるのは不憫特に長岡の死に方は気の毒すぎてトラウマになるレベル…。そして私の中で綺麗な國村隼=死亡フラグの法則が確立しつつある
オサムが怖すぎるんですけど何なのアイツ存在自体がチートみたいなものなのに自分では正常な判断が出来ずただ食べ物をくれた人の言うことに従うだけなのが始末に負えない。もはやオサムを味方に引き入れた方の勝利という人間兵器。
猿と人間が空中で大爆発して花火に変わる様は、一見綺麗なのに恐ろしすぎる光景で狂気に満ちていました。。

そんなオサムも死に、密偵の魂次も死に、藩主である黒和もあっさり死ぬ。
みんな死にすぎ!もはや序盤に出たっきり「どこ行った」状態で終わった村上淳演じる幼馴染みの一人勝ち状態である
そしていっぱいいっぱいになった結果、腹振り党に傾倒してしまった孫兵衛はというと悟りの境地に至ったようで膨れ上がった腹から空に舞い上がり、終いには天に飲み込まれてしまう。他の面々の死に様と比べたらこれはこれで幸せだったのでしょうか…。
ついでとばかりに大臼を筆頭としてサルたちも天に昇って霧のように変化してしまう。もう何が何だか
猿が喋り、人々は腹を振り続けたあげく天に昇り、念動力で人や猿がはじけ飛ぶ。そんな意味の分からない状況に身を置かれて自らも気が触れそうになる掛は「俺はパンク侍だぁぁぁ!」と派手なCGを背負って格好よく飛び上がる。

しかし格好よく飛び上がった後の戦闘は丸々カットで次の登場シーンでは戦いを終えた掛が血まみれでフラフラ歩いているのみ。
1番わけが分からないのは事態をエスカレートさせた元凶の茶山が気が付いたら真っ白な部屋にポツーンとしていたことである。あれはあの世のイメージ映像?
掛が飛び上がってから戦いを終える間にこのシーンを挟むものだからますます訳が分からなくなってくる。
そして血まみれで歩く綾野剛にエロスを感じていたのも束の間、いきなり掛はろんに刺殺される。これは冒頭のシーンから大半の人が想像していた展開でしょう。
よくあるトレンド映画ならろんが途中で心変わりして掛と恋に落ちることもあったでしょうが、このパンク映画にそんな慈悲など一切ない。「パンク侍、斬られて候」これほどオチをストレートに現したタイトルはそうそうないでしょう。

そして最後に待っていたのは世界の崩壊。嘘に嘘を重ねた結果、世界そのものが嘘になってしまった…ということなのかな?(←よく分かっていない)

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